Arai Koh's Create Life

シナリオライター・アライコウのブログ。創作、懐かしの同人ゲーム、将棋について書きます。

グロテスクなゲームをレビューしたら文句を言われた件

 以前私はノベル・アドベンチャーゲームのレビューサイトを運営していました。作者の方たちからお礼のメッセージをいただいたりすると、ささやかな充実感があったりしたわけですが、時にはおかしな経験をすることもありました。

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切っ先が、私の胸に沈んでゆく。

「ずぶり」。

私の耳にはそう聞こえる。
この感覚、この感触を覚えると、
それが病みつきになる人々がいる。
だけどそれは、絶対に許されない行為なのだ。
だから、私の所へ来るといい。
私の胸にそのナイフを突き立てるといい。

何度も。何度でも。
何度でも死んであげる。

  先日特選 ゼロ年代フリーAVGレビューの記事でも紹介した『ベルゼブル』の作者、豪腕はりーさんによる『不死の14』。彼が多彩な物語とキャラクターを作れる人ということは以前から知っていたのですが、不死身の体を持つ「殺され屋」の少女――この主人公はあまりに強烈、衝撃的でした。

 本作の特徴は、その過激さ。性描写ではなく暴力&グロ描写のために18禁となっています。オープニングから実写によるあんな画像やこんな画像が畳みかけられ、それはもう、何というかアレです。
 そんな作風でありながら、主人公は意外にも真面目というか、不死身という以外はわりと普通で、読んでいて気持ち悪くなるより驚かされます。自分の客に対する印象を淡々と述べていく場面など、見事な軽業。むしろ客のほうが異常で、そのバラエティ豊かな奇妙な客たちに、作者の創造力が最大限に注ぎ込まれています。

 ――と、以上のようなことを当時もレビューしたのですが、事件が発生。私の下に文句が舞い込んだのです。こんな作品を取り上げるとは何事か! と。
 作中のグロ画像や暴力描写の引用などをしていたのなら、見たくもないものを見せられたということで納得もいくのですが、そういうことはしていませんでした。「とにかくこういう作品はけしからん」ということで文句を言ってきたわけですね。作者ではなくレビュアーがケチつけられるというのは、もちろんこれが最初で最後でしたし、他の人もそうそう経験ないでしょう。
 豪腕はりーさんとはリアルで交流があるのですが(最近はスケジュールが合わず申し訳ない)、このときのことは今でも笑い話になったりします。

 そんな『不死の14』は同人ショップやダウンロードサイトで販売されたことはなく、自家通販のみです。今でも続いているようですので、興味のある人はいかがでしょうか。ただし責任は持ちません。間違っても私に文句など言わないように!

「アンダーカヴァー」2